女性の薄毛対策及び治療方法には何があるのだろうか?
美容整形外科医の元神医師は自ら薄毛を克服した体験を元に薄毛治療はもちろん美容整形やエイジングケア治療をなどを扱うクリニックを開いている。
女性の薄毛の原因・対策に関する元神医師の見解、及び実際にどのような治療で効果を上げているのかを元神医師の著書「女性の薄毛解消読本」からまとめてみた。

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女性の薄毛の原因

女性の薄毛には様々な種類があり、その症状や原因も異なる。

女性の薄毛の種類

女性の薄毛には以下の種類がある。

●FAGA(女性男性型脱毛症)
●慢性休止期脱毛症
●びまん性脱毛症
●円形脱毛症
●分娩後脱毛症
●脂漏性脱毛症
●牽引性脱毛症・圧迫性脱毛症
●薬剤性脱毛症

女性の薄毛特有の原因

女性と男性の薄毛の原因には重なるところもあるが、女性特有の原因もある。
以下は女性の薄毛に特有な原因だ。

●加齢と女性ホルモン
●過度のダイエットや偏食
●ストレス

【関連記事】
女性の薄毛の種類別症状・原因【美容クリニック医師の解説本から抜粋】

次に女性の薄毛対策を見ていきましょう。

女性の薄毛対策

間違った薄毛対策

世の中に流布されている薄毛対策には誤った薄毛対策もある。

●育毛シャンプー・トリートメント
●育毛剤や発毛剤
●発毛サロン
●カツラ
●増毛法

育毛シャンプー

髪にいいとされる成分が入った育毛シャンプー・トリートメントをつかっても薄毛は治らない。
入っていたとしても微量であり、ケラチンが入った育毛シャンプー・トリートメントを短時間で振りかけたところで、ケラチンは毛根に吸収されないので、毛は生えてこない(=発毛効果は期待できない)。

育毛剤や発毛剤

全く効果の出ない製品が数多く存在する。
医師や薬剤師のおすすめならある程度間違いないが、自分で選ぶ場合は注意が必要。

発毛サロン

発毛サロンで頭皮マッサージやヘッドスパを受けても、直接的な発毛は全く期待できない。

カツラ

そもそもカツラで薄毛が治るわけではないが、薄毛対策(薄毛隠し)としては便利だ。
しかし、長くかぶり続けると頭皮が蒸れるなどのデメリットがある。
さらに、カツラは一度だけ、一つだけ買ってOKというものではない。
もし、一生カツラを被り続けるとすると、その費用は莫大なものとなってします。

増毛法

増毛法とは、自毛に人工毛を結び付けて髪を増やすもので、決着増毛と呼ばれる。
増毛法は施した直後こそ見栄えがいいから、1週間から10日ほど経ち、自毛が伸びると見た目が悪くなる。
その為、また同じ増毛法を受ける必要があり、費用がかさむ。
さらに、増毛法を行うと、自毛に負担がかかり、切れやすくなる。
増毛法をやめたい客にメーカーが進めるのがカツラである。

自分で出来るおすすめの薄毛対策

自分で出来る薄毛対策におすすめの方法、並びに注意すべき点に以下があります。

●石けんシャンプー
●シャンプーの方法
●シャンプーなしのお湯洗い
●洗髪後の髪の手入れ
●ブラッシング
●過度なパーマやカラーリングは要注意
●たんぱく質の摂取
●ストレス解消に肉とスイーツ
●タバコはNG
●紫外線対策

石けんシャンプー

シャンプーを選ぶなら、石けんシャンプーがオススメだ。
石けんシャンプーの成分は基本的に水と石けんのみなので、髪に負担を与えないシャンプーと言える。

但し、シャンプーで一番大事なのはシャンプー選びではなく、シャンプーの方法だ。

シャンプーの方法

シャンプーをする時に、爪を立てにして、頭皮を傷つかないこと、またしっかり洗い流す事が大事。

シャンプーなしのお湯洗い

元神医師が個人的におすすめするのは、お湯だけで髪を洗う事。
元神医師は、20代後半から30代半ば頃まで薄毛で悩んでいた時に、シャンプーのし過ぎも髪に良くないのではないかと思い始めた。
自らのクリニックで、薄毛治療を実践すると共に、お湯だけの洗髪を習慣にしたところ、より髪にボリュームが出て、ふんわりと立ち上がるようになったという。

洗髪後の髪の手入れ

洗髪後は必ずしっかりと髪を乾かす事が重要。
理由は以下の2つ。
①髪は浸透性が高く、水を吸収して膨張することがある。
膨張した髪は、乾いた髪と比べると、髪をとかす時に摩擦がかかりやすくなり、ダメージを受けて、抜け毛の原因となる。
②雑菌の繁殖。
増えた雑菌は皮脂を餌にして増加する。
そのせいで一時的に皮脂が減ると、結果的に皮脂が過剰分泌される。
皮脂の過剰分泌は薄毛の原因になる。

ブラッシング

ブラッシングは、髪や頭皮についたほこり、汚れを落としてくれるだけでなく、頭皮にとどまっている皮脂を毛先にまで行き渡らせることで、髪の毛に潤いを与えてくれる。

過度なパーマやカラーリングは要注意

20代前半の女性の場合、ヘアダイが薄毛の大きな原因と考えられている。
パーマやカラーリングの薬剤は頭皮に刺激を与え、時には炎症も引き起こす。
薄毛の方には過度なパーマやカラーリングはおすすめしない。

それでも髪の色でお洒落を楽しみたい方や白髪が気になる方のカラーリングにはヘアマニキュアがおすすめ。
頭皮への影響があまりなく、薄毛の要因にはほとんどならない。

たんぱく質の摂取

薄毛の原因の一つに偏食や過度のダイエットによる栄養不足がある。
髪の毛もたんぱく質で出来ている。
薄毛対策には、たんぱく質以外にビタミン・ミネラルなどいろんな栄養をきちんととることが基本だ。

ストレス解消に肉とスイーツ

ストレスが原因で薄毛になる可能性がある。
人はストレスを感じると、ストレスに対抗する為「セロトニン」と「ドーパミン」が分泌される。
「セロトニン」はトリプトファン、「ドーパミン」はチロシンから生成される。
これは共に必須アミノ酸で、食事から摂取する必要がある。
どちらも肉類のたんぱく質に含まれるので肉類から取る事がオススメ。
また、トリプトファンから「セロトニン」を作るにはブドウ糖がも不可欠。
ブドウ糖を最も効率よく供給できるのが砂糖であり、つまりスイーツ類である。

タバコはNG

タバコは血管を細くし、血流を低下させる。
また、活性酸素を生み出し、毛包での微小な炎症を引き起こす上、タバコそのもに含まれている毒素が毛包の細胞を直接攻撃する。
タバコの薄毛への悪影響は大。
薄毛が気になるなら、喫煙はNG。

紫外線対策

角化細胞(ケラチノサイト)自体が紫外線に反応すると、活性酸素を生み出す危険性がある。
その結果、ケラチノサイトに近接している毛包を含めて周囲全体で炎症と繊維化が起こり、脱毛症を引き起こす可能性がある。
外出時の帽子や日傘などで、なるべく紫外線から髪を守ることが大切だ。

女性の薄毛治療方法

薄毛は治るのか?

薄毛は遺伝?

「薄毛=遺伝説」はかなりの確実で信じられている。
しかし、薄毛はとても複雑に、さまざまな要因がからみあって生じるものだ。
「遺伝だから将来絶対に薄毛になる」とまでは言いきれない。

薄毛は自分で治す?

薄毛の状態によっては、前述の間違った効果の期待できない薄毛対策を止め、自分で出来るおすすめの薄毛対策を行う事でで、薄毛を予防したり薄毛を治すことは可能だ。

しかし、自分で対処できない場合は、医療機関での治療となる。
以下は「女性の薄毛解消読本」に記載の医療機関で受けられる薄毛治療とその効果である。

●サプリメントによる栄養補給
●外用薬による治療
●細胞成長因子の注入
●内服液による治療

サプリメントによる栄養補給

栄養の不足や偏りが薄毛の原因のひとつとなる。
しかし、日頃の食生活で髪を育てるのに十分なほど完璧な栄養摂取することはかなり難しい。

様々な薄毛サプリ(育毛サプリ)が販売されているが、成分がほんの微量な上に効果のない成分まで表示している商品もある。

おすすめの薄毛サプリ

本当に薄毛に効果が期待できるサプリにCYP(CYPコンプレックス経口)サプリがある。
CYPサプリは、L-シスチンや、ビタミン群、ミネラルが豊富な乾燥酵母、パントテン酸の複合サプリである。

CYPサプリの効果

CYPサプリで栄養を補給していくと、髪の1本1本が太くなる上、しっかりと太い毛が育つ毛根が増えてくる。
3か月程で、「抜け毛が減った」「髪の毛が増えた」と感じる方も・・・。

しかも、FAGA、慢性休止期脱毛症を含むあらゆる「びまん性脱毛症」に効果がある。
通常は、細胞成長因子の注入などの治療と並行して行うのが理想だが、年齢が若い場合や、髪の毛自体は健康乍ら生来ボリュームが少ない場合などはこのサプリだけでも劇的に薄毛が改善することも珍しくない。⇒サプリ

外用薬による治療

ミノキシジル外用

外用薬としては、「ミノキシジル」が、医学的も有効であると証明されている。
ミノキシジル液は、頭皮にかける塗り薬であり、頭髪の成長を促進し、びまん性脱毛症やFAGAの進行を抑制する薄毛・脱毛症の治療薬だ。

さらにミノキシジルは白髪にも効果があると言われている。

ミノキシジルの使い方

ミノキシジル液の使用は1日2回。
朝・夜に適量を、軽くマッサージするように頭皮に塗布する。

ミノキシジルの効果

効果については個人差があるが、使用開始4ヶ月後から有効性が認められる。抜け毛が減ってきたり、産毛や軟毛が多く見られるようになったりするのが、効果の始まりのサイン。

自分で使用できるのは、ミノキシジルの外用薬だけだが、医療機関では、細胞成長因子の注入や内服液との併用により、さらに効果がアップする。

注射による細胞成長因子の注入

注射による細胞成長因子の注入は、元神医師が自ら試した結果、毛がしっかりと生え、自分の髪を豊かに取り戻す事ができ、その効果を確認できたことでスタートした治療である。

細胞成長因子

細胞成長因子とは、動物の体内において、特定の細胞の分化や増殖を促進または制御するたんぱく質の総称。

ヘアーバース細胞成長因子添加療法

ヘアーバース細胞成長因子添加療法は、元神医師が自分のクリニック行っている治療方法だ。

「ヘアーバース細胞成長因子添加療法」は、細胞成長因子の効果をアップさせた”新しい胞成長因子添加療法”にさらにミノキシジルの注射溶液と、ビタミンB群の注射用液を混合したオリジナルのカクテル注射を頭皮に注射し、薄毛を治療するものだ。

ヘアーバース細胞成長因子添加療法の効果

「ヘアーバース細胞成長因子添加療法」が適している女性の症状は、FAGA、慢性休止期脱毛症を含むびまん性脱毛症、円形脱毛症など、ほとんどあらゆる脱毛症だ。
もちろん、男性のAGAにも効果があり、女性・男性問わず、高い発毛・育毛効果が発揮される。

内服液による治療

実際にはまだ厚生労働省に認可されていない薬であっても、薄毛に対して効果がある薬は沢山ある。
これらは、海外で既に流通している薬や、日本国内でも違う薬効の薬として販売されている薬などが当たる。
具体的には、スピロノラクトン、シメチジン、フィナリステリド、デュタステリドなどがある。

元神医師のクリニックでの治療

元神医師のクリニックでは、各治療方法の内容やメリット、条件に加え、患者の年齢や薄毛の状態を考え併せて、それぞれに合ったオーダーメイド治療を組み立て、施している。

例えば、20代でびまん性脱毛症の方にはCYPサプリを、30代でFAGAに悩んでいる方にはアーバース細胞成長因子添加療法を、60代で通院が難しい方には、スピロノラクトンCYPサプリミノキシジル外用と言った具合だ。

「女性の薄毛解消読本」には詳細が記載されている。

参考文献

当記事は美容整形外科医の元神賢太医師の著者「専門医が徹底解説!女性の薄毛解消読本」を参照しました。

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