遺伝情報から「発症リスクの高い病気」等が分かる遺伝子検査キットが流行っています。
遺伝子検査キットは自宅で唾液を採取して、検査会社に送付するだけなので、手軽ですし、料金も以前に比べて安くなったことも普及した一因でしょう。
ここでは、遺伝子検査とは何か?遺伝子検査で何が分かる?
遺伝子検査の信憑性・信頼性は?
遺伝子検査のメリット・デメリット等についてスッキリ解説します。

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遺伝子検査とは?

遺伝子検査とは、ある個人の細胞を採取してDNAの情報を読み取り、検査を受けた人の病気のかかりやすさ、体質などの遺伝的傾向を知る検査です。

遺伝子検査を「DNA検査」と呼ぶこともあります。

遺伝子検査

DNAと言えば、事件や親子判定で用いられるDNA鑑定が広く知られています。
遺伝子検査とDNA鑑定に違いはあるのでしょうか?

遺伝子検査とDNA鑑定の違い

DNA分子は,デオキシリボース(糖),リン酸,塩基からなるヌクレオチドが多数つながって出来ています。

しかし、DNAには遺伝情報を持っている部分と持っていない部分が存在し,遺伝情報をもっているDNAの一部(領域)のことを遺伝子といいます。

遺伝子検査では遺伝病や形質に関わる情報が分かります。
一方、DNA検査に用いるDNAの部位は遺伝子領域ではありません。

遺伝子領域でないDNA部位には、親子や個人を特定する情報が記載されていますので、親子鑑定や個人を特定する鑑定にDNA検査が用いられます。

次に、遺伝子検査で何が分かるのか具体的に見ていきましょう。

遺伝子検査で何が分かる?

遺伝子検査で分かることは遺伝的な体質や気質等です。

具体的には遺伝子検査では主に以下の事が分かります。

●病気の発病リスク(ガン等)
●体質にあったダイエット方法
●肌タイプ
●子供の才能・気質

病気の発病リスク(ガン等)

アメリカを代表する女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが「がんを予防するため両乳房を切除した」(2013年5月)というニュースに驚いた方は多いと思います。

アンジェリーナ・ジョリーさんが決断に至ったきっかけが遺伝子検査でした。
遺伝子検査により、生涯で乳がんが発症するリスクが87%あるとの診断を受けたのです。

ここで、「遺伝子検査」というものが一躍、世の注目を浴びることになりました。

遺伝子検査ではガンの発症リスクだけでなく、遺伝子レベルで将来羅漢するリスクの高い病気が分かります。

また、AGA(男性型脱毛症)の発症リスクや遺伝体質から飲酒による健康リスクを知るが分かる遺伝子検査もあります。

体質にあったダイエット方法

ダイエットに取り組んでいるが、失敗ばかり・・・。
それはその方法があなたに合っていないからかもしれません。

「何を食べたら太りやすいのか」、「どんな運動が痩せやすいのか」等は、人それぞれ遺伝な体質によって異なります。

肥満遺伝子検査によって自分の体質に合ったダイエット方法が見つかります。

子供の才能・気質

前述の「病気の発病リスク(ガン等)」や「体質にあったダイエット方法」が分かる遺伝子検査は自分が対象でした。

しかし、最近増えているのが子育て中の両親が子供の才能・能力を知る為に行う子どもの遺伝子検査です。

「子供にどのような才能や能力があるかを知り、それを伸ばしてあげたい」といった親御さんに注目されています。

子供の遺伝子検査が最も盛んなのは中国です。
中国では子供の遺伝子検査は主に英才教育に用いられており、日本国内で販売されている遺伝子検査キットも中国での検査が多いです。

遺伝子検査の方法

遺伝子検査の方法には以下の2種類があります。

①病院での遺伝子検査
②遺伝子検査キットを使って自宅で行う遺伝子検査

遺伝子検査キットはその手軽さと料金が安くなってきたことが受けて、利用者が急増しています。

但し、病院での遺伝子検査と遺伝子検査キットを使っての遺伝子検査は全く別物です。

病院での遺伝子検査

病院で行っている遺伝子検査は、「病気の診断」や「薬が効くかどうか」、さらには「遺伝する病気」などの診断目的で行われることがほとんどです。

遺伝子検査キットによる遺伝子検査

遺伝子検査キットによる遺伝子検査は、あくまでも、本来その人が遺伝的に持っている体質や気質の情報で一生変わることはありません。

病気の発症リスクは予測できますが、現在の状態は一切加味されていません。

遺伝子検査キットの使い方

遺伝子検査キットの使い方は簡単です。

遺伝子検査唾液

遺伝子検査キットの一般的な手順は以下になります。

①遺伝子検査キットをWEB等で注文
②遺伝子検査キットが送られてくる。
③唾液の採取後、同意書と一緒にポストへ投函。
④結果は通常約1ヶ月で、Web等で閲覧。

遺伝子検査の信憑性と信頼度は?

ここで、遺伝子検査の信憑性(信頼度)に触れたいと思います。

DNA鑑定においては、親子鑑定や個人特定を確率で判定します。
一方、遺伝子検査において分かるのは遺伝的な体質・気質等です。

病気の発症リスク

例えば、病気の場合。
病気によって割合は異なりますが、病気の発症には遺伝要因が約30%、生活習慣などの環境要因が約70%影響していると言われています。

遺伝的要因は元々持っている素(気質・体質)の部分。
しかし、「朱に交われば赤くなる」のことわざのごとく、環境によって人間はいかようにも変わります。

これは血液型診断にも言えることです。

遺伝子検査の結果でリスクが高いからといって、必ず発症するというわけではありません。

逆に遺伝子検査結果でリスクが低くても、環境要因によって発症する可能性が高くなる場合もあります。

あくまでも遺伝子検査の結果は参考程度にすべきです。

次に遺伝子検査そのものの信頼性について見ていきます。

遺伝子検査の信頼性

「医師の診断を伴わない遺伝子検査から得られる結果は、あくまで”確率の情報”で、検査の分析的妥当性(精度の高さ)や臨床的妥当性(結果の意味付け・解釈)は検査会社によって大きく異なっている」と、日本医学会は指摘しています。

例えば、1つの病気に関与する遺伝子は1つではありません。
何百という遺伝子が関与している場合もあります。

検査方法の信頼性

その場合、いくつ(どの)遺伝子を判定基準に設けるかは検査会社によって異なります。

従って、遺伝子検査の結果も一様ではないということです。
検査会社によって遺伝子検査の精度(信頼度)は異なってきます。

遺伝子検査会社の信頼性

さらに検査内容以前の問題もあります。

遺伝子検査に関して日本では罰則のある法的な規制がない為、いい加減な検査会社もあります。

2016年にインターネットで実施された調査では、経済産業省の個人遺伝情報保護ガイドラインを遵守事業者は6割未満でした。

法の整備が待たれる所ではありますが、現状では、少なくともガイドライン順守の遺伝子検査会社を選び、その中で検査対象遺伝子が的確な遺伝子検査キットを選択する必要があります。

特に海外の検査会社の場合は、個人情報が海外に流出する可能性が大ですので注意が必要です。

遺伝子検査キットのメリット・デメリット

遺伝子検査キットのメリット・デメリットを見ていきます。

遺伝子検査キットのメリット

遺伝子検査キットの最大のメリットは、自宅で遺伝子検査が出来る事です。
勿論、採取した唾液を検査機関に送付する必要はありますが、病院に行く必要はありません。

但し、遺伝子検査キットによる遺伝子検査は万能ではありません。
デメリットもあります。

遺伝子検査キットのデメリット

市販の遺伝子検査は、自分の家系に伝わる遺伝する病気や、自分が現在持っている病気の診断をすることは出来ません。

あくまでも生まれた時に持っている遺伝子情報で、これは一生変わりません。

遺伝子検査キットの効果的な使い方

遺伝子検査キットのメリット・デメリットを見てきました。
これらを踏まえて、遺伝子検査キットの効果的な使い方について触れます。

まず、遺伝子検査キットによる遺伝子検査では、その人が遺伝的に持っている体質や気質、才能に関する情報が分かります。

だからと言って、遺伝子検査で●●という病気の発症リスクが高いからといって、必ずその病気になるわけではありません。

病気予防に

何故なら、病気になるのは遺伝的要因は30%、それ以外の環境によるものが70%と考えられるからです。

では、病気にならない為に何に気を付ければ良いのか?
その指針になるのが、遺伝子検査の結果情報です。

やみくもにあれこれ取り組むの効率は悪いです。
自分の遺伝的な気質・体質を知ることで効率的な対策が講じられます。

ダイエットに

特にダイエットの場合は顕著です。
色んなダイエット方法が次から次へと公開され、その都度、取り組んでも失敗するのは何故でしょうか?

それは自分の体質に合ったダイエット方法を行っていないからです。
遺伝子検査によって効率の良いダイエット方法を行えます。

子供の才能・能力の見極めに

子供の可能性は無限です。
ただし、子供が小さい時に、何に才能があるのかは皆目見当がつかないのが普通です。

遺伝子検査によって子供にどのような才能・能力があるのかが分かりますので、とりあえず、それに触れさせることが出来ます。

それによって、効率よく子供の才能を開花させることが可能になります。

このように遺伝子検査は絶対的なものではありませんが、自分や子供の酢の部分を知ることで、効率の良い行動が摂ることが出来ます。

次に遺伝子検査キットの料金について見ていきます。

遺伝子検査キットの料金

遺伝子検査キットの料金は、検査項目によって異なります。
一般的には5,000円から3万円です。

遺伝子検査キットは安くて3,500円、高いと5万円以上するものもあります。
※詳しくは別記事をご参照ください。

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