血液検査で尿酸値が低かった。
一般的には「尿酸値が高い」と問題になるが、尿酸値が低いとは・・・。
尿酸値で引っ掛かったのは初めての経験。
そもそも尿酸とは何?
尿酸値が低い理由は?
尿酸値が低いとどうなる?
尿酸値を上げる(基準値内にする)方法はあるのか?
専門家(医師等)の見解を調べてみました。
尿酸・尿酸値
尿酸とは?
尿酸値を下げるには?尿酸値の原因や基準・食べ物について【ひまわり医院(内科・皮膚科)】
尿酸は「プリン体」という物質が体内で分解されてできる燃えカスのようなもの。
プリン体は運動したり臓器を動かしたりするためのエネルギー源で、いつも体内で作られています。70-80%は体内で作られ、20%前後は食事から摂取されます。
これらのプリン体は主に肝臓で分解され尿酸となり、一時的に体内に溜め込まれた後に尿や便として排泄されます。
※参照:尿酸値を下げるには?尿酸値の原因や基準・食べ物について【ひまわり医院(内科・皮膚科)】
【補足】プリン体といえば、「痛風」が浮かぶ。
プリン体が多い食品を摂りすぎると、「痛風」になると聞いたことがある。
低すぎる尿酸値、病気なのか?
血中で溶けきれないほど高濃度になると関節にたまり、炎症が起きて痛風になります。
成人では毎日700ミリグラムが肝臓でできます。
尿がつくられる時に、大部分が腎臓内で再吸収されて、血中に戻ります。
※参照:すぎる尿酸値、病気なのか?~防衛医科大講師(痛風・尿酸関連疾患)松尾洋孝先生【朝日新聞デジタル】
尿酸値の基準
健康診断の基準値は改定されるのが常だ。
さらに、尿酸値の基準は、病院によって異なるようである。
検査結果
私が受けた血液検査の検査結果に記載されている尿酸の基準値は以下。
●F:2.7~7.0mg/dL
このMは恐らくMan(男性)、FはFemale(女性)を表すのだろう。
尿酸値は、男性と女性とでは基準が異なるようだ。
それはなぜだろうか?
これに関しては、前述の「低すぎる尿酸値、病気なのか?~防衛医科大講師(痛風・尿酸関連疾患)松尾洋孝先生」で触れらている。
尿酸値とは。【二子玉川メディカルクリニック】
こちらの尿酸の基準値は、私が受けた血液検査の結果に記載のものと若干異なる。
尿酸値が高いとどうなる?
血液中の尿酸値が7.0 mg/dlを超えると「高尿酸血症」と呼ばれます。
尿酸値が高くなる原因は「体内で尿酸が作られすぎたり、不要となった尿酸がうまく体の外に排泄されなくなったりするから」。
尿酸値が低いとどうなる?
(尿酸値が)低い分には問題ないと考えられてきましたが、「腎性低尿酸血症」という病気があることがわかってきました。
自覚症状はありませんが、人によっては、尿路結石や激しい運動後の急性腎障害といった合併症が起きます。
※参照:低すぎる尿酸値、病気なのか?~防衛医科大講師(痛風・尿酸関連疾患)松尾洋孝先生【朝日新聞デジタル】
【補足】
上記の記事のタイトルは「”低すぎる”尿酸値・・・」とあり、「尿酸値が”低すぎる”」と「腎性低尿酸血症」と判定されるようだ。
では、この場合「”低すぎる”尿酸値」とはどの程度の数値を言うのだろうか?
ちなみに私(男性)の場合、尿酸値は3.1であった。
尿酸値3.1は、基準値より”低い”が”低すぎる”と言えるのか?
そこで、「腎性低尿酸血症」についてもう少し詳しく見ていく。
「腎性低尿酸血症」とは?
尿酸値、低過ぎも注意 腎障害や結石 認知度低く【47NEWS】
腎臓は血液から尿酸をこし取り、尿として排出する一方で、尿酸を再吸収する。
再吸収が不十分なため尿酸を過剰に排出してしまい、血液中の尿酸が少なくなるのが腎性低尿酸血症だ。
健康診断などで尿酸値が2(血液2デシリットル当たりのミリグラム量)以下と低いことが発見のきっかけになることが多い。
特徴的な合併症は、何度も発症する尿路結石のほか、激しい運動をした数時間~2日ほど後に起こる背中から腰の痛みや吐き気など。
寝込むほど症状が重い人もいる。
※参照:尿酸値、低過ぎも注意 腎障害や結石 認知度低く【47NEWS】
尿酸値が低い方のための診療ガイドラインの解説
以下は【編集】厚生労働科学研究費補助金研究班(腎性低尿酸血症担当)、日本痛風・尿酸核酸学会「尿酸値が低い方のための診療ガイドラインの解説」からの抜粋です。
健康診断で「血清尿酸値が低い」と言われた
とくに持病がなく、検査で血液中の尿酸値(血清尿酸値)が2.0 mg/dl以下の場合には「腎性低尿酸血症」の可能性があります。
「腎性低尿酸血症」とは?
遺伝的に腎臓から尿酸が排泄されやすくなるため、血清尿酸値が著しく低くなった状態をいいます。
「腎性低尿酸血症」の問題点
通常は無症状でただちに体調を崩す心配もありませんが、「運動後急性腎障害」や「尿路結石」といった合併症が問題になることがあります。
※参照:尿酸値が低い方のための診療ガイドラインの解説【編集】厚生労働科学研究費補助金研究班(腎性低尿酸血症担当)、日本痛風・尿酸核酸学会
「腎性低尿酸血症」まとめ
「腎性低尿酸血症」に関する以上の記事から、以下のことが言えそうだ。
●通常は無症状でただちに体調を崩す心配もないが、「運動後急性腎障害」や「尿路結石」といった合併症が問題になることがある
●「腎性低尿酸血症」の原因は不明
「腎性低尿酸血症」の治療法
症状がなければ、治療は必要ありません。
激しい運動をする場合は、その前に水分をしっかりとります。
※参照:低すぎる尿酸値、病気なのか?~防衛医科大講師(痛風・尿酸関連疾患)松尾洋孝先生【朝日新聞デジタル】
運動
急性腎障害を起こしやすくする抗炎症薬をのんだら、運動を避けるようにします。
症状
短距離走などをした後、背中や腰が痛くなったら、急性腎障害の可能性があります。
医療機関を受診してください。
急性腎障害を防ぐ薬をのむなどの対策をとることもあります。
「尿酸値が低い」まとめ
尿酸値が基準値より低いと「尿酸値が低い」となるが、この尿酸値の基準値は病院などによって異なり、厄介だ。
「尿酸値が低い」場合に起こりうる病気に「腎性低尿酸血症」がある。
『とくに持病がなく、検査で尿酸値が2.0 mg/dl以下の場合、「腎性低尿酸血症」の可能性がある。』ということなので、「尿酸値が低い」=「腎性低尿酸血症」ということではない。
また、「腎性低尿酸血症」には特別な治療法がある訳でない。
「腎性低尿酸血症」は、症状がなければ、治療は必要はない。
起こりうる合併症として「運動後急性腎障害」や「尿路結石」があるが、激しい運動をする場合は、その前に水分をしっかりとり事以外は、症状が起きてから対処することになる。
私の尿酸値は3.1だが、今のところ、心配はないようだ。