花粉症の治療には対症療法的に薬を使う方法があります。
しかし、薬には副作用がつきものです。
薬を飲めない妊婦や受験性におすすめの薬を使わない治療方法とは?

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花粉症の治療法:レーザー治療

レーザー治療は、部分麻酔をしたうえで鼻の中にある下鼻甲介(かぶこうかい)にレーザー光線をあて、粘膜の表面を焼いてしまうという方法です。

下鼻甲介の表面を焼くと、粘膜は乾いて突っ張った状態になります。
花粉がもっともつきやすいこの部分が乾いていると、鼻の中に花粉が入ってきても付着しにくいのです。

また、粘膜の表面がつっぱっていると、腫れてくることがないため鼻詰まりが起きません。

レーザー治療には入院の必要はなく、出血もほとんどない。
麻酔にはガーゼが用いるだけ。
7~8歳のこどもにもできる安全性の高い手術です。

ただし、鼻の粘膜はやがて再生するので、効果は1シーズンのみです。
施設によって多少違うが、スギ花粉症では70~80%の有効率が認められている。

花粉症の治療法:減感作療法(免疫療法)

レーザー治療は、つらい症状を一時的に抑えるための対症療法です。
これに対し、減感作療法は、注射で体内に花粉のエキスを少しずついれていくことによって、身体を花粉に慣らし、過剰な免疫反応を弱めていくという根本的な治療法です。

まずは低い濃度で週1~2回の注射を3か月ほど続け、徐々に濃度を高めます。
ある程度まで花粉エキスの濃度を高めたら、その量を維持してさらに1か月~1か月半に1回の程度の皮下注射を続けます。
この注射を2~3年続け、体質を変えて行くというものです。

この治療法のデメリットは次の点です。
・長期間、定期的に病院に通わなければならない。
・抗原を直接体内に入れる為、強いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が起こる場合がある。
・特定の医療機関でしか受けられない。

最大のネックは「特定の医療機関でしか受けられない。」と言う点です。
長期間を通じて定期的に医療機関に通う必要があり、身近にその医療機関がなければ、この治療を受けることはできません。

そこで、開発されたのが「舌下減感作療法」です。

花粉症の治療法:舌下減感作療法

舌下減感作療法は、口の中に花粉エキスを落とし、体内に吸収させるという方法。スギ花粉エキスを浸したパンを舌下に入れます。

舌下減感作療法のメリットは次の点です。
・自宅で行うことができる。
・注射ではないので痛くない。
・注射より多い量の花粉エキスを投与できる。
・注射に比べ副作用が少ない。

2014年5月から健康保険適用となりました。
ただ、新しい治療方法なので、治療を受けられる医療機関は限られます。

7~8割の人の症状が改善するといわれている。
2週間から1カ月に1度通院する必要がある。

花粉症の治療法:花粉症ワクチン

従来の注射による減感作療法と比べて、治療終了までの期間がかなり短縮されること、そして、重篤な副作用が起きないことが利点。
※臨床試験中

花粉症の治療法:BCG

結核のワクチンだが、これを摂取すると、細菌感染と同じような状態が起こり、アレルギーを起こすIgE抗体の作られる量がうんと少なくなるので、その分、症状が軽くなることが期待できる。

「BCG」を年に4回に分けて打つというもので、第1回のBCG接種で、花粉症の症状を起こす患者のIgE抗体の産生量が3分の1から4分の1に減った。

花粉症の治療法:ペプチド減感作療法

スギ花粉エキスのアレルゲンから、アレルギー細胞と結びついて症状を起こすペプチドを取り外したものを使う。

こうすれば、アレルゲンはアレルギー細胞と結合しないので、アナフィラキシーの不安もなく、一度に大量に打てる。

安全で効果が出るまでの期間も早く、回数も少なくて済む。
更に免疫効果も高いと見込まれる。
※臨床試験中

花粉症の治療法:食べるワクチン 花粉症緩和米

コメの遺伝子の中に、花粉症を引き起こすタンパク質の一部の遺伝子を組み込んだもの。

食べ続けると、微量のアレルギー物質がだんだんに体内に入ることになり、減感作療法と同じ効果があるのではないかと期待され、開発。

最初は「食品」と考えていたが、厚労省が医薬品に該当するという見解を発表し、2010年を目指していた実用化が遅れることになった。

花粉症の治療法:抗体治療(抗IgE抗体療法)

花粉症の症状のもとである抗IgE抗体が体内でできるのを抑える治療。

アメリカや日本で行われた治験では、すばらしい効果が確認された。
ただ、薬の値段がものすごく高い。

花粉症の治療法:初期療法

花粉が飛び始める前に、花粉症の治療を始める事。
症状が中等以上で、ラクに、花粉シーズンを乗り切りたいと考えている方におすすめの治療方法。

●メリット
1.症状が出る時期を遅らせることができる。
2.花粉の飛散量が多い時期の症状が軽くすることができる。
3.結果的に薬の全体量や使用回数を減らすことができる

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